カルシウムリアクターの調整

前述の通り、通常調整時にはKHを目安として調整します。カルシウムリアクターを接続し、付属ポンプを運転したら流量調節をします。サンプに戻る戻り水がぽたぽたとその落ちる滴が目で確認できるくらいの速さにします。
次にCO2ボンベを開きCO2を添加します。1秒に1滴から2滴の間で合わせます。最初は1秒1滴にします。pHコントローラーを使用して全自動制御の場合はもう少し早くても構いません。(調節方法は少し変わるので次の項『pHコントローラーでの制御』をご覧ください。)
そのまま数時間運転したら戻り水のKHを測ります。理想値は20〜30の間で良いと思います。低いようならそのまま一日待ちましょう。もしこの時点でKHが30を超えているようなら危険です。CO2添加速度を遅くするかサンプへの戻り水を速くしてKHを下げましょう。セットしてから一日経てばARMは充分溶け出します。翌日になってもKHが低い場合はCO2添加スピードを速くします。1秒に2滴より早くしないようにしましょう。そして翌日もう一度KHを測りましょう。戻り水と本水槽の両方のKHを測りましょう。
それでもまだ低い場合はサンプへの戻り水の戻る早さを遅くします。あまり遅くすることは無理なのでこれでもまだKHが低い場合はリアクターの能力が足りないか、メディアの質が原因かもしれません。この場合pHコントローラーを使用する方法もあります。

※カルシウムリアクターの調節をする際、KHレベルは安定するまで毎日測るくらいの覚悟が必要です。

本来はpHコントローラーを使用して制御することが理想とされながらも、その調節の難しさに嫌われていった時期もあります。しかし理屈を理解すれば何ら難しくはありません。メディアからカルシウムなどを溶け出させるにはpHを6.5前後まで下げてやる必要があります。そのためにCO2を添加します。pHコントローラーはリアクター内のpHを常に測り、設定した範囲より低くなると電磁弁を閉めてCO2の添加をストップし、その後リアクター内に飼育水がどんどん入ってきてpHが高くなると今度は電磁弁を開きCO2を添加します。常に設定した範囲内でリアクター内のpHを保つことができます。ですから添加スピードが速くても電磁弁が閉まるので過剰添加によるCO2の流出事故もなく、効率良くメディアを溶かすことができます。当然、精密機械ですから100%信用でき、絶対に故障が無いとは言えません。ですが日々チェックをしてあげるよう心掛ければ100%に近づけていくことは出来ます。ただしセンサー部分がデリケートで校正をしないとどんどん測定値に誤差が出るのと機器が高価という欠点(!?)があります。しかし極端に言えば、測定値に誤差が出ても設定範囲もそれに合わせてずらしていけば使えます。要は水槽内のKHが9〜11(自分の水槽にとっての適性値)にあれば良いわけです。。。

いづれの使い方にせよ、@KHがいくつの戻り水を作り、Aそれをどのくらいの速さでサンプに戻してやれば、B本水槽のKHがいくつに(理想値に)なるのか?その答えを導くということが全てです。一度適性値にあわせても水槽内のミドリイシが増えたら調整が変わるのは当然です。またぽたぽたと極微量で調節をするバルブは時間が経つとカルシウム分などが付着して止まってしまいます。これらは仕方のないことであり、対応しなくてはなりません。
リーフタンクは一日にして成らず。。。です。
高価な器具だけに『宝の持ち腐れ』にならないよう、少しでもお役に立てれば幸いです。

カルシウムリアクターの調整について説明をするときにこうすれば良いという調整法はありません。厳密に言うと全ての水槽で違います。ただ1つ全てに共通して言えることは、水槽内のKHをいくつにするのかを考えて調節するということだと思います。

KHは実際の海では8.0以下です。しかしミドリイシ類が多い水槽ではサンゴに吸収されることも考慮し、9〜11位が理想とされています。サンゴが増える予定などがあればもう少し高くても良いでしょう。ただし13を超えるあたりから魚が調子を崩したりした経験(石灰藻はすごく成長しましたが・・・)がありますのであまり高すぎるのも問題だと思います。

調整をする際には自分の水槽のKHレベルをいくつ位にしたいのか?ということも重要です。初めて使用される場合はあまり上げすぎないように注意が必要です。飼育環境は様々ですが、目安としては9〜10位が良いと思います。このレベルで安定させることが出来るようなら、少しづつ上げていくことも簡単になるでしょう。水温など他の条件と同様にKHも急激に変化することのないよう考慮が必要です。場合によっては生体にダメージを与えることもあります。

リアクターの調整方法は基本的にKHレベルを測りながら行うほうが一般的です。カルシウムレベルはもちろん重要ですが、KHレベルが安定しなくてはカルシウムレベルも安定しません。逆もまた然りですが、測定が簡単ですし何よりKHを安定させるとpHも安定しますので、Ca、KH、pHの三者のバランスということを考慮してもやはりKHレベルを測り調節することが重要になります。KH(炭酸塩)はメディアから溶け出すわけですから、KHが高ければ、同時にカルシウム、マグネシウム、ストロンチウムも溶け出していることになります。

はじめに

基本的な調整

ひとりごと・・・(!?)

『pHコントローラーでの制御』