鑑賞魚飼育用品|川口市のAQUA GEEKのトピックス

TOPICS トピックス

  1. ホーム
  2. トピックス

水槽化学

2020.06.22 器具の話 アラゴナイトサンド!?

アラゴナイトサンドの話

アラゴナイトサンドという言葉は、現在ではかなり広く知られるようになりました。従来のサンゴ砂は陸上で採集される事が多く、空気中のリンなどを吸収し、エナメル質の皮膜を形成しているおり、それらが水槽中で溶け出す事により、コケの異常発生を招いたりしていました。水槽セット数週間後から発生する赤藻類は見た目にも好ましくない厄介者でした。

 

主に海中から採取されるアラゴナイトサンドの特徴は、エナメル皮膜がなく、リンを含んでいない事と、水槽内に必要なアラゴナイト成分(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸塩)を主成分として形成されている為、これらがしっかりと供給される事にあります。表面は皮膜がないため、どちらかというとざらざらしています。

 

サンゴの骨格形成に必要なこれらアラゴナイト成分を供給できるという事で、ハードコーラル、造礁サンゴ類の飼育が広まる中、どんどん支持されるようになりました。現在ではアラゴナイトを海水に浸しバクテリアを休眠させて封入した、ライブサンドが主流になりつつあります。設置後24時間以内にバクテリアが活動を始めるので、すぐに生体を導入する事もでき、使用前に砂を洗う(すすぐ)手間もないために、初期セット時や、減った砂の補給時にも大変重宝します。


2020.06.22 酸化と還元

一般的には物質が酸素と結びつくことを酸化、酸素を奪われることを還元と区別されることが多く分り易い解釈のしかたですが、少し詳しく説明します。

 

酸化

物質が酸素と結びつくと酸素に電子を奪われる。
このように、ある物質が電子を奪われる反応を酸化と呼ぶ。
相手が酸素でなくても電子を奪われれば広い意味で酸化と呼ばれる。
水素を奪われる反応も水素と一緒にその電子も奪われるので酸化といえる。

※相手を酸化させる物質を酸化剤と呼ぶ。相手を酸化することにより自身は還元される。酸化剤はO3(オゾン)など、酸素を与えやすい構造を持つ。

酸性と酸化(力)の違い
塩酸(HCl)は強酸だが酸化力はない。=相手に結合させる酸素を持っていない。

 

還元

酸化の逆の反応を意味する還元は、分子(原子)が電子を与えられる反応ととらえることが出来る。同様に水素を与えられる反応も還元といえる。

※相手を還元させる物質を還元剤と呼ぶ。相手を還元することにより自身は酸化される。
還元剤はブドウ糖、エタノールなど相手に水素を与えやすい構造を持つ。特に水槽内での脱窒(硝酸還元)には水素が大きく係わる。

 

酸化還元電位(ORP)

物質が電子を奪いやすい環境(酸化しやすい環境)にあるか、与えやすい環境(還元されやすい環境)にあるかを示す指標(※)。単位はmV。

プラス(+)で大きくなれば酸化力が強く、マイナス(-)で大きくなると還元力が強くなる。低い酸化還元電位を好む細菌ほど嫌気性細菌として嫌気度が高い。


PAGE TOP