バレットは泡の質(種類)が他のスキマーとは違います。運転開始時の暴れた少し大きめの泡の上に時間が経つと洗顔フォームのようなきめ細かく軽い泡が出来てきます。この状態をブレークインと呼びます。通常ブレークインには長くて24時間以上かかります。取扱説明書のとおりに水位を調整すれば最初は泡がほとんど上がらなくても問題はありません。最低でも24時間は待ってブレークインを確認するようにして下さい。
バレットは汚れの取り方も他のスキマーとは違います。カップに汚水として溜まるように取るのではなくリアクションチャンバー(本体筒)の内部にこびり付けて乾いた状態で取るのが理想的です。汚水が上まで溜まるように調節することはオーバースキミングになります。この状態が最も微量元素類も取り除いてしまうので避けて下さい。軽く乾いた泡が空気に押されゆっくりと上昇しながらチャンバー内部に汚れをこびり付けていくというイメージを頭に浮かべて下さい。
バレットは意外なほど構造自体はシンプルです。使用中に泡が出なくなる理由は大きく分けて2つしかありません。ひとつはインジェクター部分の詰まりです。本体筒の隣のインジェクターの空気を取り込む部分の詰まりは、エアフィルター、エア調節バルブ、チューブ(赤)、メールアダプター(白色継手)をチェックしてください。目で確認できない場合はチューブから息を吹き込んで確認する事もできます。全てが問題無い場合は、入水量の低下の可能性があります。ポンプの流量が落ちている場合と、インジェクター中心の黒いパーツ部分(ベケット部)に異物が詰まり流れが悪くなっている場合が考えられます。ベケット部は完全に分解できるので、確認は容易です。組立時に内部パーツの向き(上下)だけは間違えないように注意してください。組み立てたときに矢印型の部分が上を向く方向になります。ポンプの流量は経年により必ず低下します。各バレットの適合水流に満たない場合はポンプのメンテナンスが必要になります。ポンプからの水をバケツ等で受け、1分間に何リットル出ているか確認してください。バレット1は毎分40L、バレット2は毎分60L、バレット3は毎分80L必要です。
バレットは強力なポンプを使用するため特に初期の不安定時にオーバースキミングすると汚水の溢れる恐れがあります。オートワッサーを使用すると常にオートワッサー上部からエアが抜けることになります。その直下にあるピンポン球が汚水の水位が上がり上昇するとエアの逃げ口を塞ぎます。すると行き場を失ったエアのためスキマー内に圧がかかりスキマーの水位が下がりオーバースキミングを止めてくれます。特に無くても使用に差し支えはありませんが、保険にもなり安心です。しかもカッコいいと思います。。。